このところ、気温が下がってきて、体調管理のためにお風呂をうまく活用したい季節になりました
よく質問を受けるので、入浴の効用についてまとめておきます
シャワー浴でも身体は清潔にできますが、入浴(湯船に浸かる)にはそれ以外にもさまざまな健康効果をもたらす利点があります
その効用は主に以下の5つの作用によります
1. 温熱作用 (体を温める効果)
温かいお湯に浸かることで、身体が温まり血管が拡張します
• 血行促進・新陳代謝の活性化:血液のめぐりが良くなり、酸素や栄養が全身にいきわたり、老廃物や疲労物質の排出が促され、疲労回復やリフレッシュにつながります
• 副交感神経が優位になり、リラックス効果が得られます
• 入浴によって上がった体温が下がるタイミングで眠りにつくと、質の良い睡眠がとりやすくなります(就寝の1~2時間前の入浴がおすすめです)
• 痛みの緩和:身体が温まることで筋肉や関節の緊張が緩み、腰痛や肩こり、神経痛などの痛みが和らげられます
2. 静水圧作用 (水圧による効果)
湯船に浸かると、お湯の量や浴槽の深さにもよりますが、体全体に水圧がかかります
• むくみ解消:水圧により、重力の影響で足などに溜まった血液や体液が心臓へ押し戻され、むくみ解消に役立ちます
• 血行促進・新陳代謝の活性化:適度な水圧が血流を良くし、新陳代謝を活発にします。
• 心肺機能の向上:腹部にかかる水圧で横隔膜が押し上げられ、呼吸回数が増え、心肺機能が高まる効果も期待されます
3. 浮力作用 (重力からの解放)
お湯に浸かることで浮力が働きます
• リラックス:体重を支えている筋肉や関節の緊張が緩み、心身ともにリラックスできます
• 関節や筋肉の負担軽減:重力から解放されることで、腰痛など関節や筋肉への負担が軽減されます
4. 清浄作用 (体をきれいにする効果)
お湯に浸かって毛穴が開くことで、皮膚の表面の汚れや皮脂が流れ出やすくなります
• 肌の健康保持:体を清潔にし、肌の健康を保つ効果があります
5. 抵抗性作用
水の抵抗性を利用して、水中でのストレッチや運動を行うことで、手軽に筋肉に刺激を与え、生活習慣病の改善といった運動療法的効果も期待できます
入浴後には水分補給と、体を冷やさないようにすることが大切です
また、皮膚が乾燥しないように保湿クリームやローションなどでケアすることもおすすめです
